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膝疾患は"食生活"の見直しを!
73歳 女性
1週間前から膝が突っ張る感じがあったが、今日買い物で坂道をトントンと歩いていたら急に激しく痛むようになった。
最近運動量↓(コロナにて通っていたダンスも半年以上休んでいる)
正座の時間↑(ダンスの変わりに正座して手芸を長時間行なっている)
【初診時】
患部の状態:腫脹・熱感+
機能評価:階段昇降、膝関節屈伸回旋 pain+
エコー検査:膝関節水腫+、ドプラー反応++
脈診:関上に左右差顕著、滑
舌診:黄膩苔、色褪せ
(左側黒い部分=水)
(治療方針)
エコー検査にて関節液貯留=膝に水が溜まっていて、ドプラー反応++=炎症が強く起こっている事を確認。
アキュスコープ療法とサポーターでの圧迫を行う。
【経過】
10診目
階段での痛み消失
※ エコー検査では、関節液貯留減少するもドプラー反応++
(左側黒い部分=水が少し少なくなっている)
20診目
疼痛かなり改善するが正座はまだ出来ない
エコーでもドプラー反応の改善が芳しくない為、食事内容を改めて細かく確認
→実は1ヶ月程前より紅茶に大量に砂糖を入れて飲む事にはまって毎日3回くらい飲んでいるとの事
→糖質過剰は膝に大きく影響する事を説明し、すぐに辞めるように提案
→ご本人も納得され翌日から飲まないように。
30診目
正座可能、日常動作に支障無し
エコー検査にて、水腫消失し、ドプラー反応も大きく改善
(左側黒い部分=水がほぼ無くなっている)
【考察】
初診時、ご本人から運動不足で沢山歩いたとの訴えがあり、初診時点での食事内容の確認では大きな問題は見られなかった為、運動器疾患として治療しながら様子を見ていたが、舌診からは脾胃の湿熱が見受けられ、脈診からも肝脾のアンバランスが考えられる。
膝疾患の場合、消化機能との関わりがかなり大きいため、エコーでの変化が緩慢な事から食生活について改めて細かく確認してみると、発症1ヶ月ほど前から砂糖を大量に摂取している事が判明。
砂糖の摂取を控えて以降、エコーでも顕著に症状が改善されていった。
今回のように食事が膝痛に関係している例は多く経験する。
例を挙げると、
プロスポーツ選手が沢山来ている日本で最も有名なスポーツ整形外科で半年近くリハビリし、中医学書籍を多数翻訳している有名な鍼灸院で治療を受けるも、膝の痛みが全く変わらなかった方が、絶食で劇的に改善した。この方は肉の食べ過ぎだった。
またある方は、片膝が何年も前から調子が悪かったのが突然反対の膝が痛くなってきた。詳しく話を聞くとアンパンにハマり1ヶ月前から毎朝食べているとの事。アンパンを食べないようにして治療をしたら二週間ほどで症状は落ち着いた。
膝だけでは無いが、特に膝は食生活の影響が大きい。
変形がどうのとか、筋力がどうのと考える以前に、食生活の見直しは必須だと改めて実感。